3月18日は【小町忌】小野小町ってどんな人?出自や作品、ちなんだお酒をご紹介

3月18日は【小町忌】小野小町ってどんな人?出自や作品、ちなんだお酒をご紹介

3月18日は小町忌です。

平安時代の歌人のひとり、小野小町の命日に当たる日で、月が改まった4月になると、縁の地である帯解寺では法要が営まれます。

忌日はこの日ですが生没年は明らかでなく、その出自についても謎が多いことで知られています。

今回は有名な女流歌人でありながら、世界三大美女のひとりとされる小野小町についてご紹介します。

平安時代の女流歌人、小野小町

小野小町というと真っ先に思い出すのが百人一首という方も多いのではないでしょうか。

「古今和歌集」には数多くの歌が残されており、紀貫之もその作風を絶賛している様子が、古今和歌集の序文に記されています。

在原業平や文屋康秀などに和歌を贈っていることから、小野小町は架空の人物ではなく実在したといわれ、小野小町にちなんだ能や歌舞伎の作品もあり、多くの人に親しまれています。

生誕の地はさまざまな説がありますが、現在の秋田県湯沢市小野で生まれた説が有力で、晩年も生まれ故郷で過ごしたといいます。

京都の山科区小野も晩年を過ごした地という説があり、この地にある寺院の随心院には卒塔婆小町像や文塚、歌碑があることでも知られています。

また、墓所も日本全国に点在しており、どのように亡くなったかという言い伝えもそれぞれに違い、どれが本物かは分かっていません。

平安時代に思いを馳せて、ゆかりの地や史跡を回るのもいいかもしれないですね。

世界三大美女のひとり、小野小町

小野小町は世界三大美女のひとりとしてその名を知られています。

小野小町以外に挙げられるのは、クレオパトラと楊貴妃で、楊貴妃の代わりに虞美人や、小野小町の代わりにギリシャ神話のヘレネーを挙げることもあります。

しかし、その素顔をうかがい知ることの出来る絵や彫像は残されておらず、のちに描かれた絵も後ろ姿のものがほとんどで、その姿は謎とされているのです。

平安時代というはるか昔の、姿が分からない絶世の美女というのはどこか神秘的で、残された歌とともに多くの人を引きつけるのかもしれません。

小野小町が残した歌とちなんだ作品

小野小町は古今和歌集の序文に六歌仙として記され、藤原公任の「三十六人撰」にその名が載る三十六歌仙でもあり、鎌倉時代に成立した「女房三十六人歌合」に歌を取られた女流歌人として知られています。

清純さとたおやかな王朝浪漫を持ち合わせた歌の数々は、いにしえから多くの人に親しまれ、それが能や歌舞伎などの他の芸道に波及し、さまざまな作品が生まれました。

能では「七小町」と呼ばれる7つの謡曲が生まれ、歌舞伎では「積恋雪関扉(つもるこいゆきのせきのと)」をはじめとした作品が生まれています。

現代ではミュージカルの題材になったり、アニメの「君の名は。」が古今和歌集に寄せた小町の歌から着想を得たものだということが記憶に新しいところです。

影響の色濃い作品に親しむことで、小野小町の豊かな才能に触れることが出来ます。

小野小町にちなんだお酒

小野小町がお酒に親しんだかどうかは不明ですが、その名にちなんだお酒は造られています。

福小町は小野小町生誕の地とされる、秋田県の湯沢市にある酒蔵、木村酒造で造られているお酒です。

秋田 日本酒 福小町 純米大吟醸 桐箱入れ 720mL【楽ギフ_包装】【楽ギフ_のし】【楽ギフ_のし宛書】

明治時代に明治天皇が湯沢市を訪れた際に、その宿とされたのが木村酒造で、当時「男山」という名で出していた日本酒を明治天皇に提供したところ、甘くやさしい香りのこのお酒を気に入り、その女性的な印象から「福娘」という名前を下賜されました。

その後、小野小町の生誕の地でもあることから、娘を小町と改め、福小町という名が付いたのだといいます。

山田錦を40%まで磨いた純米大吟醸は華やかでフルーティ。

やさしい甘みとうまみのバランスが良く、おだやかな味わいの日本酒は、世界三大美人のひとりとされた小野小町をも思わせる味わいです。

小町忌にはそんなお酒を味わいながら和歌に親しむのもいいかもしれませんよ。

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