11月の第4土曜日は【松葉がにの日】その由来と松葉がにと合わせたいお酒をご紹介

11月の第4土曜日は【松葉がにの日】その由来と松葉がにと合わせたいお酒をご紹介

11月の第4土曜日は松葉がにの日です。

松葉がにの本場である鳥取県の、松葉がにPR推進委員会が2000年に制定した記念日です。

松葉がにが文献に登場するのは、1845年に書かれた鳥取藩の「町目付日記」です。

その日記によると、11月13日に行われた若桜町御用座敷の棟上げ祝いの席に出された料理の中に松葉がにがあったのだといいます。

この日の前後には鳥取市や岩美町の漁港などではイベントが開催され、多くの人で賑わいます。

そもそも松葉がにとは?

山陰地方では、ズワイガニのオスのことを松葉がにと呼びます。

成熟したオスのズワイガニは、地域によって呼び名が違い、山陰地方では松葉がにといいますが、丹後半島では「間人ガニ(たいざがに)」、北陸地方では「越前ガニ」と呼びます。

漁獲時期は11月の初旬から3月頃まで。

冬から春にかけての味覚といえるでしょう。

なぜ「松葉」という呼び名がついたかについては諸説あると言われています。

カニの殻を剥いで水につけると、身が松葉のようにパッと広がることが理由だという説や、松葉が落葉する頃にとれるからという説、また、カニを浜でゆでるときに大きな釜を使い、燃料に松葉を集めたものを使ったからという説もあります。

いずれにしても秋の終わりに、その姿を思わせたり、ゆでるときに使う燃料など、季節を感じさせる由来があるカニです。

オスとメスで大きさがかなり違う松葉がに

松葉がにというと大きなオスを指しますが、小さなメスのズワイガニのことはまた別な呼び名で親しまれています。

「親ガニ」「子持ちガニ」「セコガニ」というのがその呼び名です。

メスもまた地域によって呼び名が違い、鳥取県と兵庫県では「セコガニ」、京都では「コッペガニ」、北陸地方では「セイコガニ」や「香箱ガニ」と呼ばれます。

資源保護のため漁期が短く11月6日から12月末までしか食べることの出来ないカニです。

かに味噌に加えて内子がぎっしり詰まっているのが特徴ですが、オスに比べると半分程度の大きさしかないため、ひとりで1杯食べるのが一般的です。

松葉がにの中でもさらに厳しい基準をクリアした「五輝星」

ずっしりと重さがあり、身が詰まった松葉がには、プロの目利きが品質を見極め、その質を保証するタグをつけて出荷されます。

タグの付いた松葉がにの中でも「五輝星」と呼ばれるいうブランドがあり、さらに厳しい基準をクリアしたものだけにもうひとつのタグがつけられます。

甲羅の幅は13.5センチ以上、重さは1.2キロ以上、完全な形で鮮やかな色をしており、ぎっしりと身が詰まっていることがその条件です。

五輝星は身入りが良く、上品で深い甘みを感じられる、松葉がにの王様です。

松葉がにと頂きたい、鳥取県の銘酒「鷹勇」

独特のむちっとした食感と口いっぱいにあふれるジューシーな甘み、脚もかに味噌も全てが上品で上質な味わいの松葉がにと合わせるなら、鳥取県で造られている日本酒をおすすめします。

中でも大谷酒造が造る「鷹勇」は、サンショウウオが住むほど清らかな、大山山系の湧き水を使い、質の良い山田錦を使用したお酒を中心に造っています。

季節ごとにさまざまなお酒を造っていますが、「純米吟醸なかだれ」は通年購入できるお酒の中でも、口当たりがいいことで知られています。

純米吟醸なかだれは、麹米に山田錦を使い、掛米には鳥取県産の玉栄という品種を使った純米吟醸で、お酒を搾るときに、袋から自然にしたたり落ちる「なかだれ」の部分のみを瓶詰めした、上質なお酒です。

自然に流れ出た部分を使っているため、雑味が少なくやわらかな口当たりとほんのりとしたお米の甘みを感じることが出来ます。

松葉がにの日にはちょっと贅沢に、大きな松葉がにと鷹勇を囲んで家族や仲間と過ごすのもいいのではないでしょうか。

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