誰でもカンタン、ワイングラスでお屠蘇♪驚きの生薬効果?!

誰でもカンタン、ワイングラスでお屠蘇♪驚きの生薬効果?!

今年も押し詰まってきた折、年中無休でお屠蘇気分のわたしには、やっとお正月がわたしに追いついてきたという気分ですが、お屠蘇気分の「お屠蘇」って、

何?

正月飾りもおせちも、毎年用意するけれど、お屠蘇だけは「なんだかよくわかんない」という理由でずっと完全無視してきました。

でも、ちょっと調べてみたら難しくなさそう♪

師走の真っ只中にフライングお屠蘇♪肩肘張らず「誰でもカンタン、カジュアルお屠蘇」をテーマにトライしてみます~。

そもそも、お屠蘇って何?

お屠蘇の正式名称は、「屠蘇延命散(とそえんめいさん)」。
数種の生薬(山椒・細辛・防風・肉桂・乾薑・白朮・桔梗)を日本酒やみりんに漬け込んだもの。

昔から「一人これを飲めば一家病無く、一家これを飲めば一里病無し」と伝えられてきたそうですが、昔っていつ?いつからお屠蘇ってあるの?

お屠蘇の起源は、宝酒造株式会社さんのプレスリリースによると…

お屠蘇は今から約1700年前、三国志で有名な劉備や曹操が活躍した中国の三国時代に、名医華佗が一年間の災難厄除けのために山椒や桔梗、防風など数十種類の生薬を調合してお酒に浸して飲んだのが始まりとされています。正式には「屠蘇延命散」と言い、邪気を屠(ほふ)り(葬るという意味)、魂を蘇らせるところから「屠蘇」と名付けられたとされていますが、一説には「蘇」という鬼を屠るところからとも言われています。

とのこと。日本には、平安時代初期に中国から伝わり、宮中の正月行事の一つとしてお屠蘇を飲む慣習が定着。江戸時代中期あたりに庶民の間でも広まったようです。

どうやって入手するの?

生薬が調合されたティーパックが「屠蘇散」として売られています。これを日本酒やみりんに漬けるだけで、お屠蘇のできあがり。

屠蘇散は、12月になるとスーパーや薬局で店頭に並ぶようですが、出不精のわたしは楽天市場で検索───たくさんの屠蘇散がヒットする中で、楽天市場の店舗「健康エクスプレス」さんが、メール便で販売していたのでさっそく注文♪

お屠蘇_届いた

屠蘇散、届いた♪

メール便にも関わらず、注文2日後到着した屠蘇散。

封筒の中を開けると、ご祝儀袋のような袋が入っています。この時点でふわ~っと、生薬の香りが漂います。さらに中を開けると、屠蘇散が入ったティーパックが。ますます、強烈に生薬の匂いがふわ~~~!

作り方を見てみると…

お屠蘇_作り方

大晦日の夜、この1袋をみりん又は清酒(180ml~360ml)にそのまま浸して「お燗せず」に十分薬味を浸出させて元旦にお召し上がりください。

なるほどなるほど。みりん又は清酒ね。
え!みりん?!

お屠蘇_本みりん

今さらだけど…みりんを呑むの?

いやぁ、料理酒呑むのも辞さない酒好きだけど、みりんにまで手を出したことはないなー、と若干抵抗がありましたが、「三年熟成 福来純 本みりん」の説明書きを読んだら納得しました。

お屠蘇_本みりん説明書き

みりんについて

味醂(みりん)は、もち米と米麹(こうじ)を焼酎で仕込み、麹の作用によりもち米を糖化させて造った甘いお酒で、本来は飲むために作られたお酒です。戦国時代から造られ、江戸期には多くの人々に愛飲されていました。現在のように調味料となったのは戦後のことです。

「三年熟成 福来純 本みりん」を利き酒お猪口にいれてみたら、赤みがありとろっとしてみました。アルコール度数は13.5%以上14.5度未満。日本酒と同等のアルコール度数です。

お屠蘇6_みりん

では、お屠蘇作り、はじめましょう

お屠蘇作りに必要な、屠蘇散と本みりんの準備ができました。もうひとつあるといいのは、「屠蘇器」ですね。

屠蘇器とは、

・屠蘇を入れる、急須のようなお銚子
・大・中・小、三種の杯
・それらを乗せるお盆

この3つがセットになったもの。

みなさん、お持ちですよね?持ってません?わたしもです。

急須で代用してもよいと思いますが、急須すら持ってないわたしは、100円ショップでガラス製のティーポットでを買い、代用してみました。「誰でもカンタン、カジュアルお屠蘇」がテーマです。

ティーポットにみりん1カップ(200ml)を注ぎ、屠蘇散ティーパック1つ入れました。
もともとみりんの色が濃いから、色が出てるのかどうか、よくわかりません。

お屠蘇_ティーポット

8時間経過…呑んでみました

ティーポットに屠蘇散を入れてから8時間経過・・・。

お屠蘇_8時間経過

色味は目立った変化がなく、香りは意外と控えめで、メール便の封筒を開けたときのようなインパクトはないです。

お屠蘇の杯も持ってないから、ワイングラスに注いでみました。

お屠蘇_ワイングラスに注ぐ

Yes,次世代お屠蘇。

お屠蘇を呑むにあたり、本来は決まりごとがいろいろあるようです。たとえば…

・おせちを食べる前に呑む
・年少の者から順番に呑む
・3回で注ぎ、3口で飲みきる

などなど。

では、呑んでみます。

ん~、面白い味。甘い・辛い・ちょっと刺激的…一口呑むだけで、口の中で表情をあれこれ変える複雑な味は、まるで…

のど飴を液体にしたみたい!

美味しいかどうかはともかく、体にはよさそうです(笑)。

呑んでまもなく、体がぽかぽかしてきました。
アルコール度数13.5度以上だから、体が温まるのは当然かもしれませんが、手足の指先までじんじん温まってくる感じは生薬の効果のように思えます。

お屠蘇。もしかしたら、すごく体にいいのかも。原材料の効能を調べてみたところ…

山椒(さんしょう)…胃腸の働きを助ける/冷え性に効果あり
細辛(さいしん)…血行促進
防風(ぼうふう)…解熱作用/頭痛、悪寒、発熱や予防薬
桔梗(ききょう)…解熱/血管拡張

毎日呑んでもいいくらい、体によい成分がいっぱいではないですか。年末年始の暴飲暴食や不規則な生活で疲れた体を、お屠蘇が癒してくれるかも?!

ワイングラスで呑む琥珀色のお屠蘇、見た目もなかなかいいものですよ。気軽にお屠蘇、今度のお正月は試してみませんか?

 

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