11月15日は【こんぶの日】その由来と昆布が収穫されるまでの解説や昆布を使ったお酒をご紹介

11月15日は【こんぶの日】その由来と昆布が収穫されるまでの解説や昆布を使ったお酒をご紹介

11月15日はこんぶの日です。

ちょうど七五三に当たるこの日、和食のだしの一番の土台になる部分を、そのうまみで支えている昆布は、栄養も豊富なことから、新物の昆布が出回るこの時期に、七五三を迎える子どもたちにもたくさん食べてもらいたいという願いを込めて、1982年に制定されました。

日本を代表する海藻のひとつ、昆布

昆布は海藻のひとつであることはよく知られていますが、どのように育つかご存じの方は少ないのではないでしょうか。

昆布を含めた海藻は、海の中で胞子を出して繁殖し、岩に根を張って固着し、海の中で育ちます。

世界にはさまざまな海藻があり、その種類は2万種にも及ぶと言われるほどで、昆布はその中の「褐藻」と呼ばれるものに分類されます。

膨大な数のある海藻の中で、食用とされるのはわずか50種ほど。

「緑藻」「褐藻」「紅藻」の3種類があるうち、食用とされる海藻は昆布と同じ褐藻のものが多いのだそうです。

昆布は海の浅いところで育つ

昆布が育つのは、海の中でも浅いところで、水深5~7メートルのところ。

海藻は植物なので、海の中で太陽の光を受け、光合成をして育ちます。

昆布は胞子として海中に放たれると、岩などに付着して発芽し、オスとメスの配偶体と呼ばれるものになります。

その後受精と分裂を繰り返して芽胞体となり、それが細胞分裂を繰り返し、1年かけて昆布へと成長します。

1年目の昆布は根元を残して枯れてしまいますが、そこから再び成長をはじめて、厚みのある2年目の昆布になります。

私達が採取して食べているのは、この2年目の昆布のことをいいます。

昆布漁のシーズンは夏

海の中で2年間かけて育った昆布を刈り取るのは、7月から9月頃の夏の仕事になります。

長い柄の付いた鈎などの道具を持って小船に乗り、根元を刈って巻き取るようにして船に引き上げます。

利尻島や日高地方などの昆布の産地では、夏になると昆布漁を終えた小船が陸に上がると、小石を敷き詰めた浜に収穫した昆布を干す風景を見ることが出来ます。

干し終えた昆布は細かな等級がつけられて出荷されます。

最高級品は400g程度で束になったものがひとつで1万円を超えますが、にごりのないきれいでうまみの強いだしを取ることが出来ます。

昆布といっても非常に多様な等級のものがあり、一般家庭から一流料亭までさまざまな場所でだしを取ったり、料理に使われるのです。

昆布を使った焼酎「三石こんぶ焼酎」

日高の昆布は質が高いことでも知られていますが、その昆布を使って造られる焼酎があります。

さまざまなお酒を手掛けることで知られる合同酒精が、昆布の特産地である三石の昆布を使った焼酎が「三石こんぶ焼酎」です。

口当たりはまろやかで軽快な感じなのですが、昆布が原料なだけに、磯の香りや昆布に含まれているミネラルのような香りが長い余韻として続く焼酎です。

パッケージやラベルにも昆布のイラストがあしらわれているのがレトロでおしゃれな感じです。

三石こんぶ焼酎は、料理と合わせるならお刺身や寄せ鍋などと一緒にいただくのがおすすめです。

昆布を使った焼酎は他にも!

実は昆布を使った焼酎は三石こんぶ焼酎だけではないのです。

良い昆布が取れることで知られる北海道の北にある島、礼文島の昆布を使った「礼文島こんぶ焼酎」や「こんぶ焼酎黄金譚(こんかねたん)」、かつては幕府への献上品だった昆布を生む南茅部の白口浜の昆布を使って造られる「昆布焼酎 喜多里」など、実にさまざまなものがあるから驚きです。

日本人の食生活からは切っても切れない関係の昆布。

こんぶの日には昆布を使った焼酎を飲み比べてみたりするのも楽しいのではないでしょうか。

昆布がとれる産地によって味が違うのを語らったりしたら、楽しく夜が過ごせそうです。

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