7月11日はロコモコ開きの日です。
ロコモコはハワイの料理として、日本ではカフェなどから広まった人気の料理ですが、ロコモコで知られるハワイの州観光局が制定した記念日です。
日付は「夏(7)のいい(11)日」という語呂合わせから来ており、日本の暑い夏を乗り切るために、栄養のつくロコモコをより多くの人に食べてもらおうという目的で2017年に認定・登録されました。
ロコモコとは
日本ではカフェなどですっかりおなじみになった感のあるロコモコですが、正しいロコモコはどんなものかご存知でしょうか。
ロコモコは、白いごはんの上にハンバーガーのパティをのせ、さらに目玉焼きを上に載せたものにグレイビーソースをかけたもののことをいいます。
ごはんの上に具材が乗っていることもあって、日本では「ロコモコ丼」と呼ばれることもあります。
日本ではグレイビーソースではなく、テリヤキソースやデミグラスソースを使うお店も多く、生野菜やアボカドなどをトッピングするお店も。
もとはハワイの学生向けファーストフードだったロコモコですが、ハワイの郷土料理になりつつあります。
日系人がいたから生まれたロコモコ
ロコモコがどこでどのようにして生まれたかは、明確にはなっていませんが、1949年にハワイ島にあるヒロという街で、リンカーングリルを営んでいた日系二世である、ナンシー・イノウエが発案したという研究結果があります。
リンカーングリルの近くにあるスポーツクラブには10代の会員が多く、サンドイッチとは違った、安くてお腹がいっぱいになる、すぐ食べられるメニューを作って欲しいと頼んだのがきっかけになったと言われています。
そこでナンシー・イノウエは丼に白いごはんを盛り付け、ハンバーガーのパティを乗せたものに、夫のリチャード・イノウエが作った自家製のグレイビーソースをたっぷりとかけて出したのが、のちにロコモコとなったのだそう。
夫のリチャードは有名店の料理人として修行した経験があり、グレイビーソースはその経験が詰まった自慢のものだったに違いありません。
ロコモコという名前は、店を訪れていた若者の1人のあだ名がクレイジーだったため、スペイン語でクレイジーを意味し、ローカルの掛詞でもある「ロコ」をあて、モコにはハワイの言葉で「混ぜる」という意味があることから使われたのがその発祥だと言われています。
白いごはんを食べる習慣のある日系人がいたから生まれたメニューだともいえ、お腹をすかせた10代の若者たちにとって、手軽でおいしい料理として浸透していったのも納得です。
味の決め手となるグレイビーソースとは
ロコモコの味の要になっているグレイビーは、英語で肉汁のことを意味し、名前の通り肉汁を使って作るソースのことをいいます。
肉汁にワインや小麦粉などを加えて作りますが、レシピはお店によっていろいろ。
デミグラスソースのように骨から出るエキスをつかうものと違い、サラッとした味わいです。
イギリスではローストビーフに添えるソースとして知られていますが、アメリカではマッシュポテトにかけて食べたりもする定番のソースです。
ロコモコに合わせたいお酒
若者も満足するボリュームのあるロコモコですが、レタスやトマト、アボカドなどを添えれば、おつまみにもぴったりのひと皿になります。
ロコモコの生まれ故郷であるハワイのお酒というと、やはりビールが有名ですが、古くからラムを製造している蒸留所がカウアイ島にあります。
カウアイ島でとれるコロアという背の高いサトウキビを使い、山からの清らかな水を使ったラムを使ったカクテルを合わせるのがおすすめです。
たとえば、ホワイトラムにレモンジュースをたっぷり使った「ダイキリ」や、グレープフルーツジュースとトニックウォーターを加えて作る「ソル・クバーノ」は、たっぷりのグレイビーソースがかかったパティにぴったりです。
ロコモコ開きの日はハワイ気分に浸れる、そんな組み合わせを試すのもいいかもしれませんよ。