抹茶の香りと豊かな風味に酔いしれる夜を

抹茶の香りと豊かな風味に酔いしれる夜を

2月6日は抹茶の日です。茶道で使うお湯を沸かす道具のことを風炉というのですが、その「ふ(2)ろ(6)」の語呂合わせから来ています。1992年に、愛知県西尾市茶業振興協議会が、西尾茶の創業120周年を祝い、制定した記念日です。

抹茶というと、スイーツやドリンクなど、今ではさまざまなものに使われているので、とても馴染み深いのではないかと思いますが、そもそも抹茶とはどんなものをいうかご存知でしょうか。抹茶は、緑茶の一種ということ以外にも、さまざまな決まりがあり、抹茶を名乗っていいことになっています。

本物の抹茶の、奥深い世界

日本茶業中央会によると、覆い下で栽培生葉を揉まずに乾燥して作る碾茶(てんちゃ)を、茶臼で挽いて微粉状にしたものとされていますが、茶臼以外にも機械で工業的に微粉状にした場合も抹茶を名乗ることが出来ます。抹茶は「粉末茶」とは違うものと定義されているため、世の中に流通する抹茶の2/3が本物の抹茶ではないと見られています。

また、抹茶といっても安いものから高価なものまでさまざまで、高価なものになると価格の差は安いものの10倍ほど。なぜここまで開きが出るのかというと、茶葉の品質はもちろん、お茶の木の栽培方法が違っていたり、手摘みで収穫を行ったり、石臼で丁寧に茶葉を挽いたりと、さまざまな要素が重なって結果的にそうなるものだと言えるでしょう。

そして、歴史は古く、抹茶の始まりは10世紀頃といわれています。臨済宗の開祖である栄西が、1191年、中国から茶種と作法を持ち帰り、その飲み方がもたらされたという説が残っており、栄西が記した「喫茶養生記」には、お茶の種類や抹茶の作り方、喫茶の効用が説かれています。長い歴史とさまざまな茶人の手により培われた、抹茶の世界は奥深いもの。その抹茶を手軽にお酒で味わうのもいいのではないかと思います。

リキュールで抹茶の香りを楽しむ

抹茶を使ったお酒は、缶チューハイやフレーバードワインなどがありますが、なんといってもグリーンティーリキュールが代表格と言えるでしょう。抹茶をはじめとした緑茶をベースにしたリキュールは、日本で生まれ育った、日本ならではのリキュールです。

抹茶リキュールが生まれたのは1950年代。サントリーが発売した「ヘルメスグリーンティ」が最初だと言われています。現在ではさまざまなメーカーが抹茶のリキュールを手掛け、バーで作るカクテルのベースとして使われています。抹茶をベースにしているので、飲み方もさまざま。ロックやソーダ割りはもちろんのこと、ホットカクテルに利用しても、その豊かな風味を楽しむことが出来ます。抹茶リキュールは、家庭でもカクテルにアレンジしやすく、親しみやすいのが特徴です。

簡単なところでは、牛乳で割って「抹茶ミルク」に。烏龍茶で割れば「照葉樹林」というオーセンティックなカクテルが出来上がります。ちょっと意外な組み合わせで言えば、ビールで割っても。ほろ苦いビールの味わいと抹茶が香る、大人の食前酒に。他にも梅酒と合わせたり、ウォッカやブランデーと合わせてショートカクテルにと、さまざまなカクテルを楽しむことが出来ます。

心癒される抹茶の香りと豊かな風味に、酔いしれるのも良いものです。先人の知恵に感謝しつつ、日本ならではの味わいを楽しんでみてください。

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