【12月9日は開高忌】由来と、開高健がこよなく愛したウイスキーを紹介

【12月9日は開高忌】由来と、開高健がこよなく愛したウイスキーを紹介

12月9日は開高忌(かいこうき)です。

開高健は、「パニック」「裸の王様」などを執筆した小説家として知られるだけでなく、ベトナム戦争に従軍したときのルポルタージュ「ベトナム戦記」などを執筆したことでも知られ、晩年は釣りをテーマにした「オーパ!」などの作品や、食と酒に関するエッセイも数多く遺しています。

この記事では、開高健について、開高忌の由来、そして開高健がこよなく愛したウイスキーを紹介します。

歴史や文学とお酒が好きな方は、ぜひご覧ください。

作家としての開高健

大学在学中に読んだリルケやサルトルに強い衝撃と影響を受け、同人誌に参加、大学を卒業してからは現在のサントリーの宣伝部で、PR誌「洋酒天国」で編集長を勤めるだけではなく、さまざまなウイスキーのキャッチコピーを書いたことでも知られる開高健。

野ネズミの大発生をテーマにした「パニック」でデビューを飾ると、翌年には「はだかの王様」で芥川賞を受賞し、一躍文壇の仲間入りを果たしました。

遅筆だったことでよく知られており、それが元で大手出版社の怒りを買ってしまったりしながらも、知り合う人達と取材の旅をしたりしながら、その様子を数多くのノンフィクションや随筆として残しています。

時にはベトナム戦争に従軍して戦線でベトコンに包囲されながらも、死地を脱出して帰国し「ベトナム戦記」を執筆。

その後3年の年月をかけて、その時の体験を元にした小説「輝ける闇」「夏の闇」「花終わる闇(未完)」の3部作を執筆し、反戦運動を行いながらも過激左派とは距離をおいていたといいます。

とても熱心な釣り好きとしても知られ、日本はもちろんのこと、アマゾン川やアラスカなどでの釣行をまとめた「フィッシュ・オン」や「オーパ!」は釣りを通じて各地の自然と人を紹介する名著として、数多くの人に親しまれています。

食と酒のエッセイを数多く残した開高健

開高健は食通としても知られており、数多くの食や酒にまつわるエッセイを執筆しています。

さまざまな地で釣りをすれば、その地の食べ物についてあれこれと書き残したり、その地の酒についても、もちろん開高自身が楽しんでいる様子が伺えたりします。

「悠々として急げ」という開高の口癖や、遊ぶように書くその様子に男のロマンを感じ、憧れた人も多いかも知れません。

その開口健が特に愛したのが、ウイスキーだと言えるかも知れません。

切っても切れない、ウイスキーと開高健の関係

開高健は大学を卒業してすぐ、妻の牧羊子がもともと勤めていた、現在のサントリーに後任として入社し、PR誌「洋酒天国」を創刊します。

このPR誌はサントリーのバーチェーンに置かれた冊子で、22号まで開高が編集長を務めました。

1961年にはトリスウイスキーの名コピー、「『人間』らしくやりたいナ トリスを飲んで『人間』らしくやりたいナ 『人間』なんだからナ」を生み、トリスウイスキーは大ヒットとなります。

開高はサントリーを退社した後も、CMに出演し、さまざまな名コピーを残しています。

サントリーの佐治敬三とは公私ともにわたる友人でもありました。

開高健が愛したウイスキーは?

サントリー宣伝部でのPR誌編集長を経て作家になり、趣味に仕事にと世界中を飛び回りながら、そのほとばしるエネルギーを文字として書きつけた開高健が愛していたウイスキーというと、マッカランが挙げられるのではないでしょうか。

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それは開高の著書「知的な痴的な教養講座」の中に登場します。

スコットランドでマッカランと出会い、ひとくち飲んで興奮したと開高は記しています。

そして、そのマッカランと合わせて食べていたのが、とらやの羊羹「夜の梅」だったということは、ファンにとっては有名な話かもしれません。

切り口の小豆が梅の花を思わせる小倉羊羹と、フルーティでなめらかな口当たりのマッカランをお供に、開高健の好みの1冊を読みながら過ごすのも、寒い夜には良いのではないでしょうか。

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