【9月15日はマスカットの日】今宵飲みたいマスカットワインをご紹介

【9月15日はマスカットの日】今宵飲みたいマスカットワインをご紹介

9月15日はマスカットの日です。

マスカットの日とは、岡山県のある農家さんが、この時期が収穫時期にあたることと、旬のマスカットの美味しさを広めたいという想いを持っていたことから、記念日として制定されました。

マスカットとは?

“マスカット”とは「マスクMUSK=麝香(じゃこう)の香りの」という意味です。

麝香はオスのジャコウジカがメスを誘うために出す分泌物ですが、このぶどうの香りが麝香の香りのように芳しいということに由来しています。

メロンの“マスクメロン”も同じ語源なのだとか。

日本では、「マスカット」という場合は、「マスカット・オブ・アレキサンドリア」を指すことが多いのですが、実は非常に多くの品種を含んでいます。

白ぶどうの印象しかありませんでしたが、ピンクの皮や黒い皮のものもあるのだとか。

生食用・ワイン用としても世界中で広く栽培されています。

原産は北アフリカで、紀元前からエジプト等で栽培されてきました。

2000年以上の長きに渡り栽培されてきたのですね。

日本へは、明治19年に岡山県に導入されたのが栽培の始まりと言われています。

ガラス温室栽培用として採り上げられ、以来1世紀以上にわたって品種改良・技術開発が進められ、岡山県産アレキの名声を築き上げています。

マスカットの品種

マスカットには主に以下のような品種があります。

●マスカット・オブ・アレキサンドリア
日本国内で一般的に連想される「マスカット」で、マスカット系の原種にあたります。主に岡山県で栽培され、生食用の高級ブドウとされているが、南アフリカなどではワイン用として栽培されています。

●ネオマスカット
1925年、岡山県の広田盛正がマスカット・オブ・アレキサンドリアと日本の固有品種である甲州三尺を交配して誕生させました。

●甲斐路

1955年、山梨県の植原葡萄研究所でフレームトーケーとネオマスカットが交配され生まれました。「赤いマスカット」と呼ばれています。

●イタリア
別名マスカット・オブ・イタリア。イタリアにてビカンヌとマスカット・ハンブルクから生まれた緑色大粒品種です。優れた品質であったことから、政府が栽培を奨励するため国名を付けたと言われています。

●マスカット・オットネル
ハンガリーなどで栽培されるワイン用ぶどう。

●モスカート
イタリア産マスカット。この品種を使ったピエモンテ産のアスティ・スプマンテとモスカート・デル・ピエモンテはDOVGTワインに指定されています。

マスカットの派生品種

ちなみに、日本で親しまれているブドウ品種には、マスカット種にアメリカブドウ系の品種を掛け合わせて生まれた交雑種があり、人気を博しています。

1つは日本ワインでおなじみの「マスカット・ベーリーA」です。

1927年に川上善兵衛氏によって生み出されたアメリカ種・ベーリーとマスカット・ハンブルクの交雑種です。

食用・ワイン用共に栽培されています。

もう1つは、「シャイン・マスカット」です。

1988年に農業・食品産業技術総合研究機構が育種し、2006年に品種登録された品種です。

アメリカ系雑種であるスチューベンの血を4分の1引き、皮ごと食べられ種がないジューシーンな大粒の品種は、今や秋のスイーツシーンには欠かせない女王的なブドウです。

各国での呼び名

フランスではミュスカ、イタリアではモスカートやモスカテッロ、スペインやポルトガル語圏ではモスカテル、ドイツ語圏ではムスカテラー、ハンガリーではムシュコターイなどなど、各国で様々に呼ばれています。

それでは、マスカットを使った代表的なワインをご紹介していきましょう。

アルザスのミュスカ

最初の1本は、「アルザス ミュスカ グリンツベルグ 2018 ドメーヌ ローラン シュミット」です。

ローラン・シュミットは、アルザス地方のベルグビエテン村の老舗ワイナリー。

なんと17世紀から続いているのだとか。

彼らのワインは手頃な価格ながら、世界の名だたるソムリエやシェフの支持を集め、アルザス・ハイコスパワインの代表格としての名声を築いています。

こちらのミュスカ・グリンツベルグは、ミュスカ種の「ミュスカ・オトネル」を7割、「ミュスカ・ダルザス」を3割使用しています。

桃やリンゴといった果実のアロマと白い花の香りが感じられます。

口に含むと濃密なマスカットの風味が広がり、マスカットをかじっているかのような感覚です。

爽やかな酸があり、フルーティーかつキレのあるスタイル。

食前・食中・食後のどの場面でもオールマイティに美味しくいただけそうです。

イタリアのモスカートダスティ

次のワインは、「モスカート ダスティ2020チェレット」です。

チェレットは、バローロ、バルバレスコの造り手としても知られ、ピエモンテを代表するワイナリーのひとつです。

モスカート(マスカット)種から造られた微発砲性のワインは、アルコール度数が低めで(5~6%)、女性にも人気があります。

マスカットならではの華やかな風味とほのかな甘さ、きれいな酸のバランスがとれた味わいで、コスパ高め!

ボトルデザインもユニークなので、ギフトにもおすすめです。

マスカットを使ったワインは、果実味が豊かでアルコール度数が低めなので、普段あまりお酒を飲まない方にも是非楽しんでいただきたいですね。

女子会やおもたせにセレクトしてみてください。

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