青春時代の暗い思い出がよみがえる、酒造りの正念場「製麹」

青春時代の暗い思い出がよみがえる、酒造りの正念場「製麹」

あれは、ハタチそこそこの夏のこと。

輝かしい青春時代、太陽のまぶしい季節だいうのに、ビーチにも行かず、山にも行かず、呑みにも行かず、クーラーのない暑い自室にこもり、父親の棚から失敬したウィスキーを傍らに、ひたすらジグソーパズルをしてた。そんなカビが生えそうな青春時代を過ごした、酔いどれ女子です。

ウィスキー片手にパズル

だからでしょうか。

日本酒造りの「製麹(せいぎく)」という工程には、なんだか親しみを感じます。製麹は、暑い麹部屋の中で48時間かけて、お米に麹カビ菌を繁殖させるという作業。

ただ、製麹の作業は…

蒸したての熱い米を冷ましたり、
冷まし過ぎないように布をかけたり、
発酵が進むように温度を一定にしたり、
発酵によって米の温度が上昇すると過熱を防ぐために切り替えしたり、

と、非常に繊細な気配りとともに、暑い部屋での重労働作業があるという点が、グラスより重いものは持たないひきこもりのわたしと大いに違う点です。そもそも比べるなと叱られそうです。

なお、麹カビ菌の菌糸が米全体を覆うようにつくと、「総ハゼ型」と呼ばれ、濃醇なお酒や酒母用に使用されます。
麹カビ菌の菌糸が、まばらにつくと「突きハゼ型」と言われ、軽快な味わいに。淡麗タイプのお酒や、吟醸酒に使用されます。

さて、そうこう言っているうちにお鍋がぐつぐつ…酒粕が温まりました。熱いですよ、気をつけてカップ持ってね。

ハイ乾杯♪

 

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