5月29日はこんにゃくの日です。
全国こんにゃく協同組合連合会と日本こんにゃく協会が1989年に制定した記念日です。
こ(5)んに(2)ゃく(9)の語呂合わせと、5月にこんにゃく芋の植え付けが行われることから、この日を記念日としています。
さらに、夏を迎える前にこんにゃくの機能性や効用を再確認して健やかに過ごそうという願いも込められています。
海外にも広がるローカロリー食材
こんにゃくというと何を思い浮かべるでしょうか。
こんにゃくはローカロリー食材として知られ、食物繊維が豊富なことから、体内の老廃物を外に出す働きがあるといわれ、別名を「砂払い」「胃のほうき」などと呼ばれています。
こんにゃくは、日本だけにとどまらず、近年の和食ブームにともなって海外でも人気となり、「konnyaku」「konjac」と呼ばれ、親しまれています。
こんにゃく芋は東南アジア生まれ
こんにゃくの原料となるこんにゃく芋は、ミャンマーやマレーシアなど、東南アジアの原産です。
日本には縄文時代に渡来したとも、仏教とともに中国から奈良時代に伝来したともいわれ、はっきりしたことがわかっていません。
食用としては唐の時代に中国で食べていた記録があり、四川省や湖北省で栽培されていた記録もあるため、豆腐などと同様に、中国から伝わってきたのではないかといわれています。
最初は僧侶や貴族のものだったこんにゃくが、一般的に食べられるようになったのは鎌倉時代のこと。
仏教が一般庶民に根ざすのと同時に、庶民の間にも根付いていったといわれています。
バリエーション豊かなこんにゃく料理
こんにゃくといってどんな料理が思い浮かぶでしょうか。
甘辛く煮たり、炒めたり、和え物にしたりと、こんにゃく料理はバリエーションが豊か。
でも、どちらかというと和食よりの料理が多く、お酒のあてにと作られた料理は、ピリ辛のものが多いといえます。
安価で美味しいおつまみが作れるので、お給料日前のお財布が寂しい時にもうってつけです。
こんにゃく芋生産量ナンバーワンはあの県
こんにゃくは、こんにゃく芋から出来ています。
食用石灰水を加えてかき混ぜると、徐々にあのプルプル感が出るから不思議です。
そのこんにゃく芋の産地として知られるのが群馬県です。群馬県は全国の9割のこんにゃくを生産する、いわば「こんにゃく大国」。
こんにゃく芋に関しては、全体の75%を群馬県北部で作られています。
他県の名物料理も含め、全国のこんにゃくをほぼ群馬県が支えているといっても過言ではありません。
日本屈指の暑い街、館林市のお酒はいかが?
こんにゃくの生産と消費をほぼ支えるというだけでアツい感じの群馬県ですが、日本屈指の暑さを誇る地域としても知られています。
よく名前が挙げられるのは館林市。群馬県南東部にある市で造られているのが「尾瀬の雪どけ」という日本酒です。
龍神酒造という酒蔵が造るお酒ですが、四季折々で違ったタイプの吟醸酒を発売しています。
龍神酒造は歴史が古く、創業は南北朝時代になるそう。
その酒蔵づくりのきっかけとなったのが、尾瀬の雪どけ水が滞積してできた「龍神の井戸」だといいます。
龍神酒造では、酒米は山田錦を中心に使用し、よい麹を造るために、手作業でぬかを取り除く「手磨き洗米」を行っていることで知られています。
雪融け水を思わせる透き通った味わい
「尾瀬の雪どけ」は季節ごとに違ったタイプのお酒をリリースしていますが、大辛口純米は、ただ辛いだけではない、濃醇な旨みと、キレの良い後味。
ぬる燗でいただいても美味しいお酒です。
尾瀬の雪融け水を思わせる透明感のある味わいを、群馬県産のこんにゃくと一緒に楽しめば、夏が近づくさわやかな季節が楽しいものになるのでは。
こんにゃくの日ならではのペアリングをぜひ楽しんでみてください。