やまなし桃の日は桃のお酒をゆっくり傾けて

7月19日は、やまなし桃の日です。

2007年に山梨県果樹園芸会が制定した記念日で、ももを「百百」と書き、7月19日は1月1日から数えて200日にあたることと、桃の出荷の最盛期にあたることから制定された記念日です。

山梨県ではこの日に桃の販売フェアを行うなど、さまざまなイベントを展開しています。

古くから親しまれてきた果物、桃

桃は、原産は中国だといわれ、日本では、弥生時代の遺跡から桃の種が発見されているほか、古事記や日本書紀などにも登場している、歴史の古い果物です。

中国では桃を食べた仙人が、不老不死となったことから「仙果」と呼ばれ、桃の花や葉、枝は、邪気を払うといわれています。

日本では、鬼を恐れされるといわれ、そうしたことが、昔話の「ももたろう」に繋がったのではないかといわれています。

桃は、神話の時代から日本でも親しまれてきた果物でありながら、中国の言い伝えと同じように、悪いものを寄せ付けない神聖なものとして扱われていた面も持ち合わせています。

生産量は全国で1位、山梨県の桃

桃の産地というと、どこが挙げられるでしょうか。

岡山県や福島県も有名ですが、全国で最も生産量が多いのはフルーツ王国の呼び声が高い山梨県です。

山梨県ではさまざまな品種の桃が植えられ、多くの人に親しまれています。

よく、桃の産地である山梨県では、パリッと硬い桃が好まれる、と言います。

しかし、特に硬い桃だから良い、ということではなく、どの品種もとれたてを頂くのが贅沢だといえます。

そもそも、硬い桃はとれたてだから硬いのではなく、品種が違うということをご存知でしょうか。

「なつっこ」や「あかつき」、「川中島白桃」といった品種がそれで、実がパリッと硬めなのに甘みが強いのが特徴です。

実際に、この硬い桃が出てくるのを、シーズンになると待ちわびる人が多いのも事実で、パリッとした歯ざわりと、桃ならではのジューシーな味わいが楽しめる硬い桃を好む人は多いと言えます。

これらの品種が出回るのは8月上旬頃からで、7月中はやわらかい桃の代表ともいえる「日川白鳳」が盛りです。

品種によって硬さや旬の時期が違うのを頭に入れておくと、さらに桃が美味しく楽しめるようになりますよ。

バラエティ豊かな桃のお酒

そのやさしい甘さのある香りと、とろけるような舌触りで、多くの人に好まれている桃は、お酒の種類もとても多く、さまざまなメーカーからいろいろなタイプのお酒が発売されています。

どのお酒も、桃の甘い香りを閉じ込めたような、香り豊かなものが多いのが特徴で、カクテルベースに向いているものが多いといえます。

リキュールとして分類されるものが多く、かつて一斉を風靡した「ピーチツリー」も、桃のリキュールのひとつです。

ピーチツリーは黄桃を使用したリキュール。桃のみずみずしい味わいが感じられるリキュールを、ソーダやジュースで割って楽しみます。

オレンジジュースで割った「ファジーネーブル」は、多くの人が親しんだカクテルなのではないでしょうか。

フルーティな香りいっぱいのカクテルは、お酒を初めて飲む人に、やさしく微笑むような味わい。たまには昔を振り返って、飲んでみるのも良いかもしれません。

桃を使ったにごり梅酒「鶴梅 完熟にごり」

日本にも桃を使ったお酒はいろいろ販売されています。

日本酒に桃の果汁を合わせたものや、フルーツブランデーベースのリキュールなど、さまざまなタイプのものがあります。

なかでも「鶴梅 完熟にごり」という梅酒が、梅酒好きの間で評判になっています。

梅酒ではありますが、桃のペーストと梅のペーストを合わせることで、桃特有のジューシーさが感じられる、とろりとした飲み心地を楽しむことが出来ます。

和歌山県らしいジューシーさと旨みを表現したという1本は、ぜひ1度体験して欲しい味わいです。

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毎年、桃のシーズンになると、何回食べられるかなと思いますが、いろいろなかたちで桃を楽しみたいものです。

生で食べるだけでなく、お酒でも。

ゆっくりグラスを傾けながら、桃の魅力を感じたいですね。

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