美味しいお酒を呑むために、知っておきたいお米の御三家

美味しいお酒を呑むために、知っておきたいお米の御三家

神社の白い玉砂利を見て、「精米歩合50%くらい(※)」と思ってしまったわたしは、12月7日に試験を控え、日本酒検定3級の受験ノイローゼなのかしら、それとも…やっぱりただの…お酒好き?

後者ですよね、ハイ。ごきげんよう、酔いどれ女子です。

※「精米歩合」についてはこちら

お酒がお米からできてることは一般的に知られているけれど、普段、ごはんとして食べるお米とは違って、酒造用のお米「酒米(さかまい)」からできてることは、知らない方も意外といるかもしれません。

酒米は、正式には「酒造好適米(しゅぞうこうてきまい)」と言い、食用のお米よりもひとまわり大きく、中に「心白(しんぱく)」という部分があります。この心白が美味しい日本酒のモトになるそうです。

食用米に、コシヒカリ、ササニシキなど有名なブランド米があるように、「酒米と言えばコレ!」と言える代表的な酒米があります。そのうちの御三家を覚えておけば、美味しいお酒に出会う道しるべになるはず♪

酒米擬人化

山田錦(やまだにしき)

誕生:1923年(大正12年)
父:山田穂
母:短稈渡船(たんかんわたりぶね)

栽培が難しく、条件がいくつか揃わないと育たない、複雑な特性を持った酒米。山田錦全体の8割は、兵庫県で生産されています。
うちの近所の酒屋さんは、台風が来ると「山田錦は倒れてないだろうか」と心配していますが、山田錦は強風に弱く倒れやすいそうです。

「獺祭」で有名な旭酒造の桜井社長が「逆境経営」という本の中で書かれていますが、獺祭の酒蔵がある山口県で山田錦の栽培に挑戦したところ、実が熟れる前に雪が降り、断念されたとか。

五百万石(ごひゃくまんごく)

誕生:1957年(昭和32年)
父:新200号
母:菊水

主な産地は、新潟県を中心に、福井県や富山県など北陸地方。1938年(昭和13年)に人工交配をおこない、1957年に新潟県が米生産量500万石を越えたことを記念して「五百万石」と命名されたそうです。機械作業に適しているため、原料として最も多く使用されています。

美山錦(みやまにしき)

誕生:1978年(昭和53年)
父:東北25号
母:北陸13号

山田錦が大正時代、五百万石が昭和前半に誕生したのに比べて、比較的新しい酒米。大粒で、どっしりと恰幅がいい。主な産地は長野県。寒さに強いので、東北地方でも多く栽培されています。

これらブランド酒米を使ったお酒は、堂々と「山田錦」などとラベルに表示されています。「山田錦100%」と書かれていれば、山田錦だけを使ったお酒だけれど、「山田錦使用」だけだと、もしかしたら山田錦はちょっぴりで、ほかの酒米が主に使われている…ということもあるかもしれないので、そこのところご理解よろしく。

今回の勉強では、「お米にも父と母がいる」ってことが、実は一番の衝撃。
山田錦のお父さんもお母さんも、子供が立派に成長して喜んでるでしょうねえ、よかったね、ま、一杯やりましょ。

ほい、乾杯!

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