神様が集まる県のブルワリー:島根県のクラフトブルワリー

神様が集まる県のブルワリー:島根県のクラフトブルワリー

島根県のクラフトブルワリー

島根県は鳥取県に次いで人口が少ない県ですが、それでもちゃんとクラフトブルワリーが存在しています。
かつては複数のブルワリーが存在していたのですが、1999年に1つが閉店し、2010年前後に2つ閉店したため、最初のクラフトビールブームから残っているのは、松江市にある「ビアへるん」だけとなっています。

しかし、2015年には江津市に新たなブルワリー「石見麦酒」が設立されたため、一旦は数が減った中国地方のブルワリーの数がじわじわと回復しつつあるようです。

ちなみに、ビアへるんと石見麦酒以外にも、太田市の石見銀山農協がさつま芋を使って作った「平左衛門 芋ラガー」という銘柄を出していました。しかし、2018年度現在では販売されていないようで、幻のビールとなっています。

ビアへるん

ビアへるん

ビアへるんは松江市にある松江堀川地ビール館に醸造所を構えるクラフトブルワリーです。

「へるん」は「怪談」で有名な明治時代の小説家、小泉八雲ことラフカディオ・ハーンに由来します。ハーンは来日した年に島根県尋常中学校と島根県尋常師範学校の英語教師に任じられましたが、この際に名前のハーン(Hearn)を「ヘルン」と表記したので、ヘルン先生と呼ばれていました。
松江堀川地ビール館は1階に醸造所、ビアカウンター、特産品店、2階にレストランがあり、ビアレストランではビールと共にしまね和牛の焼肉が楽しめるようになっています。

通常のブルワリーではビール全体の醸造を管理する醸造責任者は一人なのですが、ビアへるんではビールのスタイルごとに醸造責任者を分けて置いており、それぞれが異なる独自の味を追求できるように工夫しています。

石見麦酒

石見麦酒

石見麦酒(いわみばくしゅ)は2015年に江津市で設立されたクラフトブルワリーです。創業者は山口巌雄、梓さん夫妻で、巌雄さんが醸造士、梓さんが代表を務めています。
醸造所は江津市内の島根県石央地域地場産業振興センターにあり、地域の産業を盛り上げるため、地元産の柚子やレモン、米麹、大麦などを積極的にビールの醸造に使っているのが特徴です。

現在は一回の醸造量が100~150リットルと小規模であるために生産量は限られていますが、島根県の各所で取扱店が増えているので、島根に行って探せば製品を見かけることがあるでしょう。また、専用の板を使った移動販売も行っており、島根県西部においてイベントに出張しています。

次回は山口県のブルワリーを見ていきましょう。

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