酒を飲むとバカになる?法律で未成年が飲酒できない理由

酒を飲むとバカになる?法律で未成年が飲酒できない理由

「お酒は二十歳になってから」と言っているのは日本だけ?

日本は「未成年者飲酒禁止法」という法律で、未成年者はお酒を飲んではいけない事になっています。未成年と言うことは二十歳未満は飲酒禁止ということになるわけですが、これは世界的に結構厳しい法律だったりします。
飲酒そのものを違法としているイスラム圏を除き、二十歳未満の飲酒を禁じている国は意外に少なく、欧米諸国をはじめ多くの国は16歳から18歳で飲酒が解禁になっているのです。

まぁ、20歳まではワインなどの醸造酒のみで、アルコール度数の高い蒸留酒は20歳からという微妙な法律を持っている国もありますが、少なくとも日本の未成年に対する禁酒というのは、結構高いハードルだと言えるでしょう。

なぜ未成年は酒を飲んではいけないのか?

自分がまだ未成年だった頃、オトナが酒を飲ませないのは、

「こんな美味いモノを半人前の子供に飲ませてたまるか!」

という理由ではないかと考えた人もいるかもしれません。

しかし、日本をはじめ多くの国が未成年の飲酒を法律で禁止しているのは、もう少しまともな理由があります。それは酒に含まれるアルコールの特性によるものです。

脳イメージ

出典元:J E Theriot

アルコールは脳細胞を蝕む?!酒を飲んで酔うメカニズムとは?

今更ですが、酒というのはアルコールを含んだ飲料です。アルコールが体内に入ると、まず血液の中に取り込まれて体中を駆け巡ります。一般的にアルコールの害は肝臓に負担を掛けることだと言われていますが、それはアルコールを無毒化する為に肝臓がフルに稼動するからです。

アルコールが本当に直撃する臓器は「脳」だったりします。血中にアルコールが混ざると、脳細胞が麻痺してしまうのです脳細胞が麻痺することによって、大脳によって抑圧されていた本能が自由になる開放感が、酒を飲むと気持ちがよくなる…いわゆる「酔う」という現象なのです。

成長期に麻痺した脳細胞は復活しない?酒を飲むとバカになるというのは本当のこと!

脳細胞は成長期までは活発に成長して、脳内ネットワークを形成しますが、成人に達するとむしろ脳細胞は減少していく事は知られています。アルコールはそんな脳細胞を麻痺させてしまうわけで、麻痺した脳細胞はそのまま死んでしまうことも珍しくはありません。
特に成長期の脳細胞はデリケートで、アルコールに対する耐性も低く、成人に比べて脳細胞が死ぬ確率が高いと言われています。

つまり酒を飲むとバカになるというのは、単なる比喩ではなく“本当のこと”なのです。
青少年の健全な育成のために日本政府は法律で飲酒を禁じているわけなので、くれぐれも未成年にお酒を飲ませるのはやめましょう。

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