意外と知られていない?ウィスキーの見分け方~原料編~

意外と知られていない?ウィスキーの見分け方~原料編~

「マッサン」効果? 近頃ウィスキーがバカ売れしているらしい…

NHKの連続テレビ小説といえば、安定した高視聴率で関連したグッズが売り上げを伸ばし、ゆかりの地に観光客が大挙する事でも有名です。
2014年後期のドラマは、“日本のウィスキーの父”とも呼ばれている、ニッカウヰスキーの創始者、竹鶴政孝(たけつる まさたか)と、その妻である竹鶴リタをモデルにした『マッサン』になります。

『マッサン』も結構な視聴率を稼いでいるようですが、そうした“マッサン効果”として、近頃ウィスキーが急激に売り上げを伸ばしているそうです。

マッサン

そもそもウィスキーは何から出来ているお酒?

日本人の場合、今飲んでいるお酒が何から造られているかという事に関心を持つ方は少ないようで、特にアルコール度数の高い蒸留酒に関しては、原料は?と聞かれて胸を張って答えられる人はあまりいません。
ウィスキーの基本的な原料は、大麦とその他の穀類です。

そんな原料でウィスキーを分類すると、

・モルトウィスキー(Malt Whisky)
・グレーンウィスキー(Grain Whisky)
・ブレンデッドウィスキー(Brended Whisky)

の3種類に大別できます。

モルトウィスキーというのは、大麦だけを原料としたウィスキーです。ビールも大麦から作る酒ですから、醸造酒であるビールを蒸留したものが、モルトウィスキーだと言えるかもしれません。ただウィスキーの発酵工程は、ビールのように密閉した容器では行いませんので、原酒の中に炭酸ガスが溶け込む事はありません。

グレーンウィスキーは、大麦以外の穀類を原料に使いますが、多少大麦も使います。その理由は数ある穀類の中で、でんぷんを糖に変える酵素「アミラーゼ」を、もっとも多く出すのが大麦麦芽であり、酒を作る際の「糖化」という工程に、大麦は欠かせない原料なのです。グレーンウィスキーとして最も有名なモノのひとつは“バーボンウィスキー”でしょう。バーボンはバーボンで細かい種類分けは出来ますが、原料という切り口で見るとバーボンはグレーンウィスキーの一種だと言えます。

そして、グレーンウィスキーにモルトウィスキーをブレンドしたモノが、ブレンデッドウィスキーです。日本国内で有名な銘柄としては、「オールドパー」や「ジョニーウォーカー」、または「シーバスリーガル」あたりでしょう。

モルトウィスキーには、さらに細かい分類がある?

さて、ウィスキーの原点ともいえるモルトウィスキーは、その製造方法でみると、さらに二つに分けること出来ます。
それは、

・シングルモルトウィスキー
・ピュアモルトウィスキー

の2種類です。

シングルモルトウィスキーというのは、原料は当然大麦だけなのですが、その大麦の栽培からすべて単一の蒸留所で作られたウィスキーのことで、一方のピュアモルトウィスキーは、原料こそ大麦オンリーですが、大麦栽培は自社では行っていないモルトウィスキーの事を指します。

ただこの基準はウィスキーの本場であるイギリス産ウィスキーの分け方で、日本のウィスキーの場合はもう少し違う基準になっています。ニッカウヰスキーの場合だと1ヶ所の蒸留所のみで醸しだされたウィスキーを“シングルモルト”と呼び、2ヶ所以上の蒸留所から集められた原酒を合わせたモルトウィスキーを“ピュアモルト”と呼んでいるようです。

ウィスキーは他にも産地や製造方法で、色々な分け方が出来ますが、そうした分類方法は、また別の機会にしましょう。

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